【日本を代表する純文学小説家】宮本輝のおすすめランキング10選

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宮本輝は日本を代表する純文学の小説家です。人間らしさを作品にし、多くの読者の支持を得てきました。宮本輝にまだ触れたことのない方のために、今回は宮本輝作品の選び方や、彼の代表作を含め、特におすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

宮本輝の魅力とは?

宮本輝(みやもと てる)は1947年兵庫県神戸市に誕生します。1977年に自分の幼少期をモチーフにした『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞して作家デビュー。翌1978年には『螢川』で第78回芥川賞を受賞し、作家としての地位を確立しました。

 

一時は結核のため療養しますが、1987年には『優駿』で吉川英治文学賞を史上最年少で受賞します。2009年には『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞し、2010年には紫綬褒章を受勲します。

 

宮本輝作品は本人の経験をもとにして執筆されたものが多く、その物語は現実的であり、さらに残酷でもあります。しかし宮本輝の巧みな描き方によって、美しさや、強さとなり読者の心を奮わせるのです。

宮本輝の作品の選び方

宮本輝の作品の数は多く、初めての方はどの作品から読めばよいのか迷ってしまうかもしれません。そこでここからは、宮本輝の作品の選び方ごを紹介していきます。

ジャンルで選ぶ

宮本輝の作品には大きく分けて2種類あり、「私小説でもある物語」と「その他の随筆・紀行」があります。まずは自分の興味のあるジャンルから読んでみることをおすすめします。

作家の実体験を踏まえて書かれる「私小説」

宮本輝の小説には自身の体験や見分が基になった私小説が多く、さまざまな作品が全て繋がっていという特徴があります。 彼の描く物語は人間の弱さや不完全さからの再生をモチーフにしているものが多く、生きる力をもらえる作品であるといえます。

著者のリアルな感性がわかる「エッセイ・紀行・その他」

宮本輝の作品には私小説の他にも、紀行文でありながら人間とは、生きるとは、出会いとはを考えさせられるエッセイなどがあります。

 

ドナウ川の旅で出会った紀行エッセイ『異国の窓から』、6各国を巡る小説『ドナウの旅人』、シルクロードを辿りながらの旅行記『ひとたびはポプラに臥す』などがおすすめです。

 

また、『命の器』は人間の器について綴るおすすめのエッセイ集です。その他にも『宮本輝メインテーマ・対談集』は宮本輝と、本人が選んだ12名の人々との対談集です。それぞれの生き方から、感じとれる幸せを集めた対談集となっています。

 

 

 

受賞作品で選ぶ

宮本輝は多くの賞を受賞していることでも有名です。どれにしようか決めかねている方は、受賞作品から選んでみるのもおすすめです。

新人の登竜門のひとつである「太宰治賞」

宮本輝は、自身の幼少期をモチーフにした『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビューしています。こちらの作品は宮本輝代表作の一つで、宮本輝の幼少期をモチーフとしており、彼の死生観が散りばめられた作品です。

 

「太宰治賞」は新人作家を対象とした文学賞です。まだ新人だったころの原点ともいえる作品を読んでみたいという方は、太宰治賞受賞の『泥の河』がおすすめです。

純文学の賞で最も有名な「芥川賞」

太宰治賞を受賞した翌年には、『蛍川』で、第78回(1978年)芥川賞を受賞して、作家としての地位を確立しています。「芥川賞」は優れた純文学を書いた新人に与えられる文学賞です。「芸術性」「形式」を重んじる小説で、主に文章の美しさや表現方法の多彩さが評価されます。

 

宮本輝作品ならではの、表現の美しさや芸術性を感じたいという方は太宰治賞受賞の『蛍川』をおすすめします。

大衆小説が対象になる「吉川英治文学賞」

宮本輝は『優駿』で、第21回(1987年)吉川英治文学賞を最年少で受賞しています。吉川英治文学賞は大衆小説を対象とした文学賞です。大衆小説とは、純文学に対して「芸術性」よりも「娯楽性」に重きを置いている小説のことを言います。

 

『優駿』は映画化もされており、サラブレットを題材にした小説ですが、競馬ファンではなくとも、受け入れられていることからも分かるように、競馬が織りなすドラマと人間模様が描かれた作品。宮本輝らしい人間ドラマを軸とした、心を震わせるストーリーを読みたい方はぜひ手に取っていただきたい1冊です。

読者の年齢や興味のある題材の作品から選ぶ

宮本輝は「読者層を意識して執筆するルールを課している」と語ったことがあります。ですから、読者の年齢や興味がある題材の作品から選ぶのもおすすめです。

「宮本輝作品ビギナー」におすすめ

宮本輝作品をまだ読んだことがない方は、短編集から導入するのもよいでしょう。十章の短編からなるオムニバス形式の『夢見通りの人々』はおすすめです。

 

「夢見通り」というその名とは裏腹に、アクの強い人物たちを描いた群像劇仕立ての連作短編となっています。大坂の夢見通りという商店街の1軒に下宿する主人公とその商店街の一癖も二癖もある人々の物語です。

 

登場人物は皆それぞれ重荷を背負っていて、皆がもがきながらも一生懸命生きている物語が描かれています。暖かい気持ちで読める作品です。

「若い読者」におすすめ

大学生など若い読者であれば、『青が散る』『彗星物語』『春の夢』をおすすめします。次の項の人気ランキングでも詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。

 

青が散る』は青春の光と影を描いた甘酸っぱくも爽やかな青春小説で、上巻と下巻で構成されています。人と人の絆は何かを問う『衛星物語』は異文化コミュニケーションが面白く読みごたえがある作品です。また、『春の夢』は、若者の青春期の不安や焦燥を見事に表現した青春小説です。

「女性」におすすめ

女性におすすめは『錦繍』です。日本語の美しさが書簡体で綴られた物語で、それぞれの年齢で読みかえしたい至極の作品です。次のおすすめランキングでも詳しく紹介していますのでご覧ください。

 

また、女性一人称で描かれた『幻の光』もおすすめです。過去を背負った女性を一人称で綴る生と死をみつめた物語です。50台の主婦が主人公の『水のかたち』も女性におすすめしたい1冊です。予期せぬ出会いと友情が引き寄せる、人生の喜び。生の希望にみちた長編小説となっています。

「ずっしりと宮本輝の純文学に浸りたい方」におすすめ

最初から宮本輝の世界に存分に浸りたい方は初期の代表作〔川三部作〕『泥の河』『蛍川』『道頓堀川』をおすすめします。

 

宮本輝は人間らしさを作品に表現して、多くの支持を得ています。彼の生と死へのまなざしは冷たく、優しく、そして深いものです。3作品とも、宮本輝の死生観が見事に表現されている作品です。

映像化や舞台化された作品で選ぶ

宮本輝の原作でドラマ化されているいる作品は数多く、舞台化されている作品もあります。絶対に失敗したくない!という方は映画化やドラマ化された作品から選ぶのもおすすめです。

「テレビドラマ化」された作品

宮本輝の作品でドラマ化されたものは、『道頓堀川』『青が散る』『幻の光』『避暑地の猫』『花の降る午後』『ドナウの旅人』『カミング・ホーム(原作:彗星物語)』などがあります。

 

中でも代表的なのは『青が散る』で、1983年からTBS系列で放送されました。石黒賢、二谷友里恵、佐藤浩市らが出演、主題歌は松田聖子の「蒼いフォトグラフ」で作曲は松任谷由実と大変豪華なメンバーでした。

「映画化」された作品

宮本輝作品で映画化されたものは、『泥の河』『道頓堀川』『螢川』『優駿 ORACION』『夢見通りの人々』『花の降る午後』『流転の海』『幻の光』『私たちが好きだったこと』『草原の椅子』で、代表的な作品はほとんど映画化されています。

 

デビュー作の『泥の河』はアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた数少ない邦画の一つです。

 

芥川賞を受賞した『螢川』は小説を発表してから約10年後に映画化され、主演は三國連太郎が努め話題となりました。2013年には『草原の椅子』が映画化され、主演は佐藤浩市が努めています。

「舞台化」された作品

宮本輝作品は舞台化もされています。『幻の光』は1966年に南果歩の一人芝居で舞台化、『錦繍』は2007年と2009年にジョン・ケアード氏の脚本演出で舞台化、『骸骨ビルの庭』も2011年に舞台化されています。

ベストセラー ・名作から選ぶ

宮本輝の作品は粒ぞろいで、どれを読んでもおもしろいですが、その中でも特にベストセラーや名作と呼ばれている作品がいくつかあります。

往復書簡の形式で展開する「錦繍」

『錦繍(きんしゅう)』は1982年に発表された小説で、ある男女の間の14編の往復書簡の体裁を取っています。男女は互いに愛し合いながらも離婚せざるを得なかった元夫婦で、二人のたどった道とこれから歩む道が、往復書簡に展開されます

 

離婚して十年後、亜紀と泰明は紅葉の美しい蔵王のゴンドラ・リフトに中で一瞬の間だけ再会します。やがて亜紀が泰明に一通の手紙を送り、泰明もとまどいながらも亜紀に返事を出し、二人の文通が続きます。

 

文通の中で、二人は離婚の原因となった問題を振り返り、少しずつ過去のわだかまりが解け、相手のことを思いやれるようになります。しかし二人にはそれぞれ現在の生活があり、お互いの幸せを願いながらもやがて二度目の別れが訪れます。

少年のほろ苦い経験を描いた「泥の河」

この作品は既に紹介したように、第13回太宰治文学賞を受賞した宮本輝のデビュー作で、後に映画化されアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされることになる名作です。戦後の雰囲気が残る昭和30年の大阪を舞台にした、少年の出会いとほろ苦い別れの経験を描いています。

 

安治川の河口での食堂で暮らす信雄という男の子が主人公。信雄はある日、対岸に繋がれた船に暮らす喜一と姉の銀子と偶然出会い、遊び仲間になります。信雄は両親から「船に近づいたらいけない」と言われていました。

 

天神祭の夜、喜一に誘われて船に行った信雄は、姉弟の母親が売春で生計を立てていることを知ってしまい、その翌日、船は岸を離れて去っていきます。悲しく切なく、それでもどこ温かみのある物語で、宮本の死生観が満ちています。

シルクロードの旅を描く「草原の椅子」

『草原の椅子』はもともと、1997年に毎日新聞に発表された新聞連載小説でした。書籍化されたのは1999年です。この小説はもともと、宮本輝が1955年の阪神・淡路大震災に遭遇し、それをきっかけにシルクロード方面を旅行した経験をベースにしたものです。

 

主人公は遠間憲太郎という50歳の会社員で、彼が友人や、母親からの虐待経験を持つ圭輔という4歳の少年らと共に、桃源郷(とうげんきょう)とも呼ばれるパキスタンのフンザ地方へ旅行するという物語で「大人」の男性が主人公でないと語り得ない言葉に満ちています。

 

また、この小説は2013年に佐藤浩市主演で映画化され、パキスタンのフンザやカリマバードなどのシルクロード一帯で長期ロケが行われました。

9つの短編で構成された「五千回の生死」

『五千回の生死』は、1987年に発表された宮本輝の短編集で、9編の生と死を巡る物語が収められています。表題作はその4番目に当たり、「一日に五千回生きたくなったり死にたくなったりする」男と主人公の短い友情と、高価なダンヒルのライターを巡る話です。

新しく書かれた新刊から選ぶ

宮本輝の活動は2010年代に入っても続きます。2010年には紫綬褒章を受賞し、1996年から2020年まで芥川賞の選考委員を務めます。生みだした作品は『三千枚の金貨』『三十光年の星たち』『水のかたち』『いのちの姿』『田園発 港行き自転車』と続きます。

 

一番新しい作品である『田園発 港行き自転車』(2015年)は、京都・富山・東京のそれぞれに住んでいる三組の家族の運命が静かにからまり合いながら進みます。しかしそれ以上に重要なのはライフワークの『流転の海』全9部を37年かけ、2018年に完結させたことです。

 

宮本輝の作品から新しい刺激を受けようと考える方は、2010年以降の新しい作品群を読んで見ると良いでしょう。あるいは改めて『流転の海』全シリーズを最初から読み直してみるのも良いかもしれません。彼の作品にはそれだけの魅力と価値があります。

宮本輝の作品の人気おすすめランキング10選

1位

新潮社

流転の海 第1部 (新潮文庫)

連載開始から37年間の自伝的大河小説

宮本輝のライフワークとなる長編連作であり、宮本自身の父をモデルとした松坂熊吾の半生が描かれた大河小説です。戦後の焼け跡の闇市を舞台に、50歳にして初めて長男を授かったところから物語は始まります。

 

豪快で子煩悩な主人公松坂熊吾の人生が描かれています。人間の生き方、特に男の生き方とは如何にあるべきかを、親子、夫婦、恋人、愛人との関係を取り混ぜながら真正面から捕らえた力作です。

 

 力強い生命の躍動、そして日常の中の輝きや悲しみを感じ取れる作品です。宮本輝氏の表現力の素晴らしさを再認識できる1冊ではないでしょうか。作品は大1部から9部まであり、1990年に森繫久彌主演で映画化されています。

発売日 1990/4/27 ページ数 403

口コミを紹介

この我儘で理不尽、暴力的でありながら純真で利他の精神を持ち合わせる優しい男。なんと魅力的な男である事か・・その男が子を得て全ての富、力をなげうっても育てあげようとする父としての激しい愛。

出典:https://www.amazon.co.jp

2位

新潮社

錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)

往復書簡形式で綴る、恋愛小説の金字塔

離婚した夫婦が十数年ぶりに紅葉の綺麗な蔵王で再会します。その後、二人の間に文通が始まり、手紙のやりとりだけで構成された小説になっています。手紙を通し、少しずつ過去が解け、自分と相手の未来を思えるようになっていきます。

 

誰でも、あの時もしああだったら、今はこうだっただろうなんて事は皆が思った事は有るでしょう。そんな部分を上手く物語にした作品です。人生とは偶然と必然が錦繍のように綴り重なり合うものなのだと感じさせてくれます。

 

手紙の文字ひとつひとつに情景と思いやりが込められた日本語は心に残ります。いかに手紙が意味を持ち、重いものかということを心から実感させてくれます。何度も読み返したい、おすすめの宮本作品です。

発売日 1985/5/28 ページ数 270

口コミを紹介

若い頃に、読んで、大好きな一冊で、再度、読みたい!と、購入。年を重ねて、中味の深さが分かるようになったのか、読む度に、涙が止まりません。宮本輝さんの本は、ほとんど、読んでいますが、感動します。お勧めします。

出典:https://www.amazon.co.jp

3位

文藝春秋

新装版 青が散る (上) (文春文庫)

青春の光と影を描いた青春小説

『青が散る』は宮本輝の青春小説です。大学のテニスサークルを舞台に若者たちの群像を描いた宮本輝の代表作。

 

主人公が友人たちとテニス部を創設してテニスに打ち込み、ヒロインに恋をする姿を通じて、また彼らを取り巻く友人たちの抱える闇を通じて、青春の光と影が描かれています

 

テニスシーンの心理的描写の緻密さ、恋愛を友情を中心に登場する人物の生き生きとした描き方に青春の輝かしさが蘇る、おすすめ傑作です。TBSテレビで、石黒賢、三谷友里恵の主演により映画化されています。

発売日 2007/5/10 ページ数 318

口コミを紹介

宮本輝の作品の中では、初期の頃の作品で青春ものです。携帯やスマホも無いけど、良い時代…ワクワクしながら、一気に読んでしまいました。

出典:https://www.amazon.co.jp

4位

新潮社

螢川・泥の河 (新潮文庫)

宮本輝初期の代表作2編

太宰治賞受賞の『泥の河』と芥川賞受賞の『蛍川』の宮本輝の若き頃の代表作2編からなる文庫本です。戦後の混沌とした日本を明るく、でも悲しく描いた名作です。幼年期と思春期の二つの視線で、二筋の川面に映る人生の哀歓を描いています。

 

戦争の傷跡を残す大阪で、河の畔に住む少年と船に暮らす家族との短い交友を描いた宮本輝デビュー作の『泥の河』。ようやく雪雲のはれる北陸富山で、父の死、友の事故、淡い初恋を描き、蛍の大群の美しい輝きの中に生死を超えた命の輝きを描く『蛍川』。

 

戦後の大阪と富山の雰囲気を秀逸な文章で表しています。的確な情景描写により、少年の眼から見た物語の進行は、読み手に人生の儚さを感じさせる作品となっています。

発売日 1994/11/30 ページ数 190

口コミを紹介

「螢川」も「泥の河」もどちらも少年が主人公である。少年が主人公の小説だと、生意気な主人公に辟易することも多々あるが、本書はそのような不快な気持ちにはさせない。明るい話ではないが、何か希望らしいものを感じさせる。

出典:https://www.amazon.co.jp

5位

新潮社

優駿(上) (新潮文庫)

第21回(1987年) 吉川英治文学賞受賞作品

オラシオンと名づけられた一頭のサラブレッドと、その馬に関わる人々の物語です。彼ら一人一人が、夢、挫折、打算などを背負いながら、その思いをオラシオンに託して今を生き抜いていこうとします。

 

群像劇として描かれる人々の物語は、皆どこかに人間くささを抱えていて共感が湧きます。そして、彼らがオラシオンという名馬に引き寄せられるように輝きへ向かってあがき続ける姿がなんとも美しく描かれています。

 

迫力あるレースの描写は圧巻です。何も言わないはずの馬の声までが聞こえてきそうな手に汗握る展開と結末。この作品で吉川英治文学賞を最年少受賞しています。

発売日 1989/11/28 ページ数 334

口コミを紹介

出版から25年以上を経た現在であっても、古臭さが全くない。生産牧場や厩舎の描写も秀逸。競馬歴20年弱にして初めて読んだが、ストーリーにグッと引き込まれた。もっと早く読めば良かった。

出典:https://www.amazon.co.jp

6位

文藝春秋

新装版 春の夢 (文春文庫)

若者の青春期の不安や焦燥を描いた青春小説

この小説は、主人公の大学生が、弱さや重い問題を抱えながらも歩んでいく姿を描いた物語です。青春期の不安や焦燥、鬱屈を見事に表現している作品です

 

主人公の哲之は、亡くなった父の借金を抱え、働きながら大学に通っています。引っ越しで柱に釘を打った瞬間、そこにいたトカゲを打ち付けてしまいました。釘を抜くと死んでしまいそうなので、柱のトカゲをそのままにした生活が始まります。

 

様々な出来事の中で、哲之の心はトカゲを意識していきます。しがらみや葛藤を十分詰め込まれた存在が、壁に打ち付けら身動きのできないトカゲに象徴されているのでしょうか?トカゲのキンという存在をフィルターに青年の1ページを書ききった傑作です。

発売日 2010/5/7 ページ数 408

口コミを紹介

夢中になって読みました。宮本輝さんは外れが少ない作家さんです。

出典:https://www.amazon.co.jp

7位

文藝春秋

彗星物語 (文春文庫)

人と人の絆と何かを問う長篇小説

12人と犬一匹の大所帯の家族がハンガリーからの留学生を迎えて、共に生活する3年間のちょっとリアルなホームドラマを描いた物語です。

 

彗星のごとく現われた異国の青年。生活習慣・価値観・恋愛観の違い。譲れない感情とプライド。大家族の中に異国人がひとり混じったことで炙りださせれる家族の本当の姿。ひとつ屋根の下で繰り広げられる人間模様をユーモアたっぷりに描いた作品です。

 

家族ひとりひとりは彗星のように、結婚したり帰国したり、また独立して家を出ていったりと、現れては消える。家族の形態はときどきに変化する。人と人の絆や、家族ってなんだろうと考えさせられる作品です。

発売日 1998/7/10 ページ数 427

口コミを紹介

心が暖かくなる家族の物語。犬のフックとおじいちゃんや末っ子の描写が楽しくて何度も笑いました。

出典:https://www.amazon.co.jp

8位

新潮社

道頓堀川 (新潮文庫)

宮本輝の「川三部作」のひとつ

戦後から昭和中期の大阪を舞台にした、喫茶店に住みこみで働く大学生を主人公にした青春小説です。道頓堀川の緩やかな一方で汚染された流れに乗るように現れる、周囲の人たちとの交流が描かれています。ディープな大阪の雰囲気も良く表現されています。

 

宮本輝らしく、人物の描写が上手く、どれも個性的で素敵な人物として表現されています。一人ひとりの人間臭さが、やがて読み進めるうちに、そのキャラクターへの愛情に変わっていく様。 そんな錯覚に読者を導いてくれる作品です。

 

登場人物すべての人生の哀しみや切なさが美しく静かに描かれており、”The宮本輝”といった作品ではないでしょうか?1982年、深作欣二監督により映画化されています。主人公を真田広之、年上の恋人まち子を松坂慶子、武内を山崎努が演じています。

発売日 1994/12/20 ページ数 247

口コミを紹介

夜は華やかなネオンの光に染まり、昼は街の汚濁を川面に浮かべて流れる道頓堀川。その歓楽の街に生きる男と女たちの人情の機微、秘めた情熱と屈折した思いを、青年の真率な視線でとらえた秀作。

出典:https://www.amazon.co.jp

9位

集英社

水のかたち 上 (集英社文庫)

ホームドラマのような明るい宮本輝作品

東京の下町に住む、平凡な50代の主婦が主人公の作品です。骨董品の茶碗をタダで貰い受けたことをキッカケに受動的なアラフィフの主婦志乃子が、周りを巻き込み、巻き込まれ能動的な女性に変わっていきます。

 

主人公の心のゆれ、行動を通して、幸福とは何かを考えさせられる作品です。登場人物のキャラクターが、しっかり表現されていて、物語の中に、いつのまにか、入り込んでしまう、それに加えてストリーの面白さが見事です。

 

『幻の光』や「錦繍」などの初期の宮本作品とは真逆で、明るいホームドラマを見ているような、自分だったらどうするかな、と考えながら読むのも楽しめる作品です。

発売日 2012/9/26 ページ数 440

口コミを紹介

友達に勧められて読んでみました。40代過ぎてからの気付きや、喜びなど、作者が男性とは思えない表現力です。これから生きるのが楽しみになる一冊。

出典:https://www.amazon.co.jp

10位

幻冬舎

星宿海への道 (幻冬舎文庫 み 4-4)

宮本輝ワールド全開の物語

中国で忽然と姿を消した兄をめぐって、血のつながりのない弟とその兄の妻が語る形で、物語が進みます。失踪した兄やその生みの親たちの驚愕の過去が明らかになっていく過程で「人間とは?家族とは?」という問いかけがなされている物語です。

 

いかにも宮本輝らしい、宮本輝ワールド全開の作品ですが、彼の初期の作品に、最近の作品が融合したような世界に感じます。

 

どんか環境でも人はそれぞれに何かしらの「希望」というものを、土地や物、人から見出だすことで、強く生きて行くことができるということを、複数の登場人物のエピソードから巧みに表現している作品です。

発売日 2005/8/1 ページ数 470

口コミを紹介

宮本輝は何冊か読みましたが青春モノ、上流階級モノよりも、やはり今回のようなドロッとした血を意識するものが私は好きです。

出典:https://www.amazon.co.jp

宮本輝のおすすめ商品比較一覧表

  • 商品画像
  • 1
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    新潮社

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    新潮社

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    文藝春秋

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    新潮社

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    新潮社

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    文藝春秋

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    文藝春秋

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    新潮社

  • 9
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    集英社

  • 10
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    幻冬舎

  • 商品名
  • 流転の海 第1部 (新潮文庫)
  • 錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)
  • 新装版 青が散る (上) (文春文庫)
  • 螢川・泥の河 (新潮文庫)
  • 優駿(上) (新潮文庫)
  • 新装版 春の夢 (文春文庫)
  • 彗星物語 (文春文庫)
  • 道頓堀川 (新潮文庫)
  • 水のかたち 上 (集英社文庫)
  • 星宿海への道 (幻冬舎文庫 み 4-4)
  • 特徴
  • 連載開始から37年間の自伝的大河小説
  • 往復書簡形式で綴る、恋愛小説の金字塔
  • 青春の光と影を描いた青春小説
  • 宮本輝初期の代表作2編
  • 第21回(1987年) 吉川英治文学賞受賞作品
  • 若者の青春期の不安や焦燥を描いた青春小説
  • 人と人の絆と何かを問う長篇小説
  • 宮本輝の「川三部作」のひとつ
  • ホームドラマのような明るい宮本輝作品
  • 宮本輝ワールド全開の物語
  • 価格
  • 781円(税込)
  • 539円(税込)
  • 1円(税込)
  • 506円(税込)
  • 737円(税込)
  • 3200円(税込)
  • 792円(税込)
  • 605円(税込)
  • 759円(税込)
  • 1円(税込)
  • 発売日
  • 1990/4/27
  • 1985/5/28
  • 2007/5/10
  • 1994/11/30
  • 1989/11/28
  • 2010/5/7
  • 1998/7/10
  • 1994/12/20
  • 2012/9/26
  • 2005/8/1
  • ページ数
  • 403
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もっと純文学を読んでみよう!

純文学というと、よく小説を読む方でなければどこか遠い世界のように感じてしまいがちです。本好きの人もそうでない人も、もっと純文学にトライしてみたらどうでしょうか?ランキングでご紹介したように、例えば宮本輝の作品の多くは文庫本で手軽に手に入れることができます。

 

ここでは下記に示すよう、芥川賞の受賞作直木賞の候補作、そして毎年ノーベル賞の季節になると文学賞を受賞するかどうかでファンの方々が盛り上がる村上春樹の小説を紹介します。

まとめ

宮本輝のおすすめランキング10選を紹介しました。彼の作品は長編から短編、エッセイや紀行などたくさん発売されており、名作揃いです。映像化されているものも多く、ドラマや映画を見た方も小説を読んでみるとまた違った感じ方ができるかもしれません。

ランキングはAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2021年07月20日)やレビューをもとに作成しております。

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